終戦記念日を前に幕別と戦争の関わりについて学びました

7月28日(金)みんなで学ぼう!町民カレッジ「歴史から学ぶ『ふるさと』幕別」第5回が終了しました。

帯広空襲を語る会事務局長の青柳雅哉さんにお越しいただき
「幕別と戦争」をテーマにご講義いただきました。

青柳さんは小学校教員をしながら
帯広空襲だけでなく広く郷土史研究も行われており
戦争体験者の方を訪ねて聞き取ったお話や
十勝管内の現地を調査した情報も取り入れながら
まとめられた資料を配布していただきました。

貴重な写真や映像も交えたスライド資料を
スクリーンで映し出しながら
幕別とのかかわりを中心に
「十勝の軍隊」「十勝の空襲」「戦争と人々の暮らし」
について講義をしていただきました。

幕別や札内でも空襲の被害があり
町内の新町には現在も幕別空襲の跡が残されています。
戦没者名簿には兵役についた軍人だけでなく
女性を含む軍属という民間人もいることを知りました。

今回の講義では戦争の被害についてだけではなく
飛行場や軍の部隊の拠点など
幕別や十勝に置かれたさまざまな軍施設のことや
治安維持法などによる国の思想弾圧を受け
「聖戦遂行」を合言葉に村ぐるみで戦争に向かっていった
経緯を学ぶことができました。

教育や情報操作などによる弾圧だけでなく
貧困によっても戦争に向かう気持ちがつくられ
軍隊に所属することで戦争協力を推進することになるなど
自ら戦争を支える人がいたからこそ戦争が続いたと
青柳さんは語られました。

最後に、現在もウクライナとロシアの戦争状態が続いており
日本国内でも侵略への備えが必要という発言が増えてきているが
過去も現在も、戦争を「侵略」か「自衛」かで判断するのではなく
戦争もそれに向かう準備も「人道的かどうか」で判断する目を持つことの
重要性を力説して講義を締めくくられました。

会場内には幕別と戦争に関するパネルを展示していただき
受講者の皆様も休憩時間などを使ってご覧になっていました。

貴重な資料とともにわかりやすくご講義いただきました
青柳雅哉さんに心から感謝申し上げます。

今後のイベントについて青柳さんからお知らせがありましたので
以下、ご紹介いたします。

●「語り継ぐ核兵器廃絶・平和展」で
帯広空襲を語る会による展示が行われます。
【会場】帯広市役所1階 市民ホール
【日程】8月3日(木)~8月9日(水)
8時45分~19時(初日は12時から、最終日は15時まで)
※土・日・祝日は10時~17時

●語り部の会で語り部の戸高淑子さんが
満州引き揚げ体験を語ります。
【会場】帯広市図書館1階 多目的視聴覚室
【日程】8月11日(金)11時~12時

ぜひ足をお運びください。

次回は、8月4日(金)まくべつ郷土史研究会副会長二ツ山智さんの解説で
札内地区のフィールドワークを行います。
(すでに申込みは締め切っております)

フィールドワークの回を除き、まだ講座にご参加いただけます。
気になる回だけでも参加できますので
お申込み、お問い合わせは百年記念ホールまでどうぞ!
TEL 0155-56-8600