海沿いの町をめぐり十勝の歴史にふれました!

6月8日(木)「大人の社会見学(海岸の町編)」を実施しました。
大人の社会見学は毎年6月頃と10月頃に行う恒例の企画で
毎回多くの方にお申込みを頂く人気の講座です。

今回は十勝の開発・開拓が始まった地とされる豊頃町や広尾町、
そして大樹町という太平洋岸の3つの町を訪れ
十勝の近代史にふれられる施設や史跡をめぐりました。

前日の雨が嘘のように綺麗に晴れたなか
最初に到着したのは豊頃町二宮報徳館。
豊頃町郷土資料調査研究員の佐藤信勝さんに
豊頃町開拓の祖・二宮尊親や大津の歴史について説明していただき
報徳館内を見学しました。
ここでは依田勉三と二宮尊親との関係を知ることができました。

次は佐藤さんにもバスに乗っていただき大津に向かい
道中、二宮尊親の墓や報徳二宮神社、旅来渡船記念の碑を車窓から眺め
十勝発祥の地碑に到着しました。
気温の上昇でガスがかかり海を見ることはできませんでしたが
番屋が置かれ栄えていた頃の大津に思いをはせながら
皆さん碑文を読んでいらっしゃいました。
大津稲荷神社の前で佐藤さんと別れ豊頃町を後にしました。

その後向かったのは大樹町にある晩成社の跡です。
バターの商品化に苦戦していた頃の依田勉三が拠点とした
住居(復元)があり、室跡やサイロ跡などを見ることができました。

お昼にさしかかり、忠類の十勝ナウマン温泉ホテルアルコと
忠類道の駅で昼食をとり午前中の疲れを癒しました。

午後は広尾町に向かい、キャンプ場再開断念のニュースで話題の
シーサイドパークにある海洋博物館&郷土文化保存伝習館を訪問しました。
魚類や漁業、自然など広尾町の歴史だけでなく
北勝海(現八角親方)や坂本直行、旧国鉄広尾線などたくさんのコーナーがあり
広尾町教育委員会の小柳さんに簡単に紹介していただき
館内を自由に見学しました。

最後に野塚防霧林トーチカを見学しました。
草木の生い茂る中を進み現れたコンクリートの塊には
すでに木が根を張り、時代の流れを感じさせられました。
そこで「一列だんぱん」という日露戦争を題材としたまりつき歌を
数名の参加者が歌ってくださいました。
戦後生まれの方でしたが、このような記憶は貴重です。
ぜひちょっとした思い出でも次の世代に残していただきたいと思います。

トーチカを出発した後はトイレ休憩をはさみながら
幕別まで帰ってきました。

江戸末期頃の十勝開拓時代から戦争遺構の作られた昭和時代
北勝海の活躍した現代まで各年代の歴史にふれてきた今回の社会見学ですが
移動距離も長かったことから十分に見学できなかった場所もありました。
訪れることができなかった施設も含めて
ぜひまた3つの町を訪ねてみてはいかがでしょうか。

最後に、ご協力いただきました関係各所の皆様に
この場をお借りして御礼申し上げます。

10月にもこの大人の社会見学を開催予定ですので
皆様からのお申込みをお待ちしています!