最後のフィールドワークは忠類へ!

9月29日(金)みんなで学ぼう!町民カレッジ「歴史から学ぶ『ふるさと』幕別」第10回が終了しました。

史跡などの現地を巡るフィールドワークのラストで
忠類ナウマン象記念館を中心に忠類地区をバスで巡りました。

忠類までの道中、まくべつ郷土史研究会の
坂下庄蔵さんと二ツ山智さんに南幕別地区の
歴史や史跡について簡単に紹介していただきました。

忠類ナウマン象記念館では学芸員の添田雄二さんに
展示解説と発掘調査についての講話を頂きました。
1969年に幕別町忠類晩成でナウマン象の化石が発見されてから
50年あまりを経過し、その後の研究によって
さまざまなことがわかってきたそうです。

その成果を反映させつつ、来年2024年4月には
記念館の展示が一部リニューアルされるということで
今回の見学と比較してみるのもおもしろそうです。

ナウマン象の生態や化石骨発見50周年記念事業で
象の足跡化石と推定されるくぼみが見つかった当時の様子など
添田さんの「ナウマン象愛」や「発掘愛」を感じるお話に
受講者の皆さんも惹き込まれていた様子でした。

十勝ナウマン温泉ホテルアルコのレストランなどで昼食をとり
午後からは引き続き添田さんの案内でナウマン象の発掘現場を見学しました。
発見があったり新たな事実がわかってくるためには
継続して発掘調査を行うことが大切だと知ることができました。

記念館に戻り、後半では元忠類村村長で最後の村長である遠藤清一さんから
忠類村と幕別町の合併までのあゆみについて
当時のエピソードを多分に交えながらお話しいただきました。

その前に忠類の歴史を振り返り、
明治27年に忠類開拓の祖・岡田新三郎が入植して開拓が進み
国鉄広尾線開通で忠類駅が開業したことや
JA忠類の設立をそれぞれ発端の一つとして
大樹村からの分村運動につながったことを知りました。

昭和24年に分村してからの歴史については
歴代村長の紹介とともに出来事を学んでいきました。

平成11年から政府主導で行われた市町村の合併
いわゆる「平成の大合併」で忠類村と幕別町も合併しました。
合併までの約2年間で69回もの会議を行ったというお話からも
当時の苦労を感じることができました。
合併時の村長を務めていた遠藤さんから直接聞く講話は
ときに笑いも交え、非常にリアリティあふれるもので
受講者の皆さんも非常に興味深く聴き入っていました。

朝から丸一日のフィールドワークでしたので
帰りのバスでは頭も体もゆっくりと休めて
無事に幕別町百年記念ホールに戻ってきました。

次回は、10月6日(金)10:00から「万城目正と幕別」と題して
万城目正と昭和歌謡を継ぐ会前会長の坂下さん、事務局長の二ツ山さんに
ご講義いただきます。