生物多様性を学んでみつろうエコラップを作りました。

6月24日(金)「みんなで学ぼう!町民カレッジ」第4回目が行われました。

前回はJICA帯広センターを訪れ、施設の見学と
ゲームを通したSDGs学習を行いました。

今回は「ミツバチとエコロジー~環境保全とSDGs~」というテーマで
合同会社ナルセ養蜂場の成瀬潤姫さんに
ミツバチの話題を中心とした生物多様性について教わり
みつろうエコラップ作りを指導していただきました。

まずは成瀬さんの自己紹介とナルセ養蜂場の沿革紹介があり
続いて養蜂とミツバチについて講義していただきました。
養蜂は畜産業の一つですが、ミツバチの餌となる花が自然のものであるため
環境破壊に敏感で大きな影響を受けるそうです。
餌場だった山が切り開かれたり、ミツバチ経由で農薬がハチミツに混入してしまったり
近年さまざまな問題が発生しているという状況を知りました。
また、道内でも各地で養蜂が行われており、本州の養蜂家が梅雨を避けて
北海道に巣箱を移動させてくることもあるとのことでした。
全国各地で養蜂が行われてはいますが、国産蜂蜜の自給率は
令和元年度の統計で6%ということで、意外と少ないことを知りました。

講義の後半ではSDGsのゴールで言うと「【15】陸の豊かさも守ろう」に関連した話題として
エドワード・オズボーン・ウィルソン博士が提唱した「生物多様性」について解説していただきました。
生物多様性とは、『遺伝子』『種』『生態系』の各階層に多様性があり
互いに影響を与え合いながら生命活動を維持していることで
当然人間もその恩恵を受けて生きているのです。
そのため生態系の多様性全体を維持することが重要で
生物の絶滅スピードが加速している現状においては
自然保護活動のあり方にも注意が必要だと学びました。

生物多様性維持のために私たち一人ひとりができることとして
「モッタイナイ」を合言葉に省エネや地産地消、ごみの減量などに
取り組むことを勧められました。

その後はいよいよごみ減量にも役立つみつろうエコラップ作りです。
花粉や花蜜を栄養・エネルギー源として生きるみつばちの
体内から分泌される「みつろう」を布にしみこませて作るエコラップ。
ラップフィルム代わりとしてお皿に掛けたり
おにぎりや野菜を包んで保存することができ
洗って繰り返し使える優れものです。

巷でも話題になってきているエコラップですが
「ごみを減量すること」が目的なので
今回の布は綿や麻のハギレを使用しているそうです。

オーブンシートに布を乗せ、その上にみつろうを散らせて
さらにオーブンシートで挟んだものを
アイロンの熱で溶かして布にみつろうを染み込ませていきます。
先生がお手本を見せてくださった後は実際に皆さんで作っていきました。

皆さん和気あいあいと楽しみながらみつろうエコラップを作り
満足された様子で講座を終了しました。

自然環境保護に貢献するため除草剤の使用を見直したいという声も多く寄せられ
生物多様性の維持への関心を高めていただけたようです。

次回は、7月1日(金)ちあファクトリー(帯広)を訪問します。
再利用するための古着・雑貨仕分けの様子を見学し
障がい福祉サービス事業所としての運営の概要を伺う予定です。
皆さんが集まり次第出発しますので早めの集合にご協力をお願いします。

受講人数にはまだ少しだけ空きがありますので
ご興味のある方はぜひお問い合わせください。
TEL 0155-56-8600