フランスと日本、異文化を知って見えること

8月6日(月)「翻訳家が語るフランスのいま・むかし」講座最終回が終了しました。

最終回ということで座談会のような双方向スタイルで行いました。
まずは本題の前に、前回のゴッホの話題から
「美術品の価値」について出席者の皆さんの意見を
一人ずつ発表していただきました。
その後、高橋先生からのまとめとして
再びマルクスの『資本論』の考え方を引用し
マクロな視点で「芸術」と「貨幣」の関係性を捉えることと
自然や人間のエネルギーを「モノ」に変えて流通させる生産活動を
「貨幣」が支配する資本主義社会や人間の実態(欲)について
いま一度考えてみては、というお話を頂きました。

後半は本題の「食べ物(フランス料理)の話」でした。
フランスの地下鉄の駅前にある
星もつかないカフェで食べたステーキが
思いの外おいしくて「肉食文化」を実感されたエピソードや
受講者からの質問を受け
今でもフランスパンを小脇に抱えたパリジャンが
通りを歩いている様子を紹介していただきました。

いまや日本でもおいしいクロワッサンが手に入るという
日本の文化模倣・消化能力の高さを指摘したうえで
どの店でも商品は袋入りとなり
過剰包装となっている現状と
フランスの素朴な状況を対比しながら
説明していただく場面もありました。

多岐に渡るテーマでどの回も非常に充実していましたが
少し時間が足りないと感じた方も何名かいらっしゃいました。
ただ、これを機会にフランス文化とそこから見る日本に
興味を持っていただけたのではないでしょうか。

これからも幕別町百年記念ホールでは
多様な講座を企画してまいりますので
ぜひ最新の情報チェックをお願いします。